入社4年目のWEBディレクターがAd:tech(アドテック)東京 2017に行ってきた!

みなさん、こんにちわこんばんわ。WEBディレクターのZAMAです。

本日10/18(火)※1にAd:tech(アドテック)東京 2017へ行って参りました。

※1 10/17-18の2日間、開催のうち2日目に参加

入社4年目にして、初参戦のAd:tech(アドテック)なのですが市場の最新WEBマーケティングツールやプロモーション手法・サービスに出会え、たくさんの刺激を受けました。


本日は、「Ad:tech(アドテック)東京 2017」の様子を総括としてまとめてみました!


Ad:tech(アドテック)とは?

アドテックは世界の主要都市で開催されるマーケティング・カンファレンス。

広告主、エージェンシー、ソリューションプロバイダー、メディアなど、各ジャンルのマーケターが集結。

アドテック東京に関しては、2017年で9回目の開催。


アドテクノロジーにとどまらず、それに関連するブランディング、コンテンツ、デザイン、マーケティングマネジメントも包括し、常に最先端の議論が展開される場となっています。

公式サイトより一部引用:https://goo.gl/oVFjwM



効率化が進むデジタル市場!求められているのは、コンテンツマーケティングの重要性?

今回、わたくしは「ビジターパス(1人 5,400円)」という、キーノート・出展会場・スポンサードプレゼンテーションを楽しむことができるを会社で購入頂きました。

地下2階で開催されていた出展会場にて、1時間ごとに異なるテーマで話されるスポンサードプレゼンテーションを拝聴しました。

※ 地下2階で拝聴できるスポンサードプレゼンテーションのステージは、3つありました。

ビジターパスで拝聴できるスポンサードプレゼンテーションステージ


カルチャー、ライフスタイルの記事メディアサイトを運営するTABI LABOさんのプレゼンテーションがとても勉強になりました。


超人気メディアサイト取締役自らが同業種に伝えたメッセージとは?

1.モバイルファーストは、WEBサイトだけじゃない?WEB広告もモバイルファーストへ移行の兆候!

株式会社TABI LABO 代表取締役 久志さんは、広告モデルの変化に伴い、ユーザーとマスメディアとの接点が次のように変化していると説いています。

TABI LABO 代表取締役 久志さん


「これまで、インターネットは比較・購入段階でのタッチポイントが主であった。しかし、現在ではテレビさらには、PCよりもSPに触れる時間が長くなっている。現在のタッチポイントはPCとSPが認知・興味段階でのタッチポイントとなったと言える。」


よって、TABI LABOでは「モバイル(スマートフォン)時代の広告」として、広告のあり方を見直し、それに沿ってモバイル(スマートフォン)中心のプロモーション設計を試みているとのことでした。


WEB制作の人間からすると「モバイルファースト」という言葉に一見珍しくも新鮮さも感じないかもしれません。

しかし、『プロモーション』という軸でのモバイルファーストについては、「なるほどな~、制作がそうなら販促手法だってモバイル(スマートフォン)軸になるよな。そうなるよな」とその場では頷いていました。

普段、私の業務は、自分たちの得意領域・専門的な分野での制作・プロモーションに携わっているので、なかなかマスメディアを越えた広告の出稿や販促を行うことはありません。

なので、広告代理店事業・事業者側に有益な情報なのかもしれません。




2.広告代理店不要?プラットフォーム運営企業がコンテンツマーケティング事業へ参入!

みなさんは、『ブランドスタジオ』という言葉を聞いたことはございますでしょうか?

ブランドスタジオとは、媒体社が広告主のブランドに合わせてマーケティングの支援、コンテンツ制作を行う専門チームの呼名のことを指すようです。

日本ではあまり聞き慣れない言葉ですが、既に欧米では取り入れられていて、TABI LABOさんの社内にも『ブランドスタジオ』が存在しています。


実際にTABI LABOさんのブランドスタジオを活用して、YAMAHAさんへ自主提案を行った事例のご紹介がありました。

まずは、こちらの動画をご覧ください。

サウナとトリシティでととのった


こちらの動画は、YAMAHAさんの前輪2輪バイク「トリシティ」のプロモーション動画です。


現在、著名人を中心にサウナを愛する「サウナー」が流行している背景とツーリングする人は、帰りに温泉に行くのでは?という仮説をもとにプロモーション動画を制作した事例です。


動画の視聴回数は、2017/10/18時点で1,665,897回を記録しています。

100万回再生の記録は、間違えなくヒットと言っても過言ではないでしょう。

詳細な業務内容は違えど、クライアントと対面して仕事をする身としては、「よく、クライアント(今回で言うならばYAMAHAさん)が承諾しましたな。笑」という感想を抱いたのですがYAMAHAさんのWEB担当者自らがこの案件に対して語ってくれました。


「まず、提案を受けたとき、純粋に『たのしい』と思った。広告代理店に依頼してもこのようなアイデアは出てこないと思った。(TABI LABOさんの)情熱もあるし、TABI LABOに賭けてみようと思った。」


このYAMAHAさんの言葉が衝撃的過ぎて、広告代理店ではないのですが制作代理店の人間からしたら少しショックでもありました。笑


同じプレゼンテーションのスピーカーとして登壇していたAMPLIA代表取締役の久保田さんはがこんな貴重なお話を聞かせてくれました。


AMPLIA 代表取締役 久保田さん


「1日目の公演でスピーカーをした糸井重里さん※がおっしゃっていたことなのですが『近頃のデジタル市場は効率化を求めているけど、本当に大事なのは時間をかけてコンテンツをつくることなんじゃないかな」

久保田さんは、糸井重里さんがおっしゃっていたことこそが現代の「バズる」とか「流行る」とかエンドユーザーに大きな影響を与えやすいのではないか?と思っているとのことでした。


コンテンツマーケティングの重要性についても、一部を除いては効率化を求めるデジタル市場の現場でも「重要だ」と説いていたりもします

ただ、自分たちの事業にフィット感のないという理由で、意図的に優先度下げている場合があるだけで、全く意識していないわけでもなかったりします。笑


今回、TABI LABOさんのスポンサードプレゼンテーションを拝聴し、大きなデジタル市場というくくりでの変化として、メディアサイトを運用する企業が普段、培った知見で代理店のようにコンテンツを制作して、高い評価と結果を残していることに刺激を受けました。

また、久志さんはトリシティの事例で「世の中に何がどのように消費されているのかを既にアンテナを張り、なおかつ、これまで蓄積していたデータと組み合わせたからこそ体現できた」とのことでした。


上記は、メディアサイトを運営しながらも自社のプラットフォームを活用せずに商材のプロモーションを行った例でしたが、競合が増え続けるある市場において運用わずか7ヶ月で120もの広告を手に入れたメディアサイトをあることをご存知ですか?



増え続ける動画×料理レシピ市場!狙うは爆発的ヒットではなく安定とリピーター数

近頃、急激にFacebookやInstagramで料理動画レシピの露出が急増しました。

Tasty Japan 料理動画レシピ


この動画は、海外のメディアサイト『BuzzFeed(バズフィード)』から配信された「見て幸せ、作って楽しい」がコンセプトの料理動画レシピです。

メディアサイト内、Facebook、YouTubeを中心に配信を行っています。

Tasty Japan以外にも、食と旅の関係性を深める「テイストメイドジャパン(Tastmade Japan)」や「クッキングパンダ(Cooking Panda)


昨年より、日本でも料理動画レシピサービス市場が激化しました。

「Ad:tech(アドテック)東京2017」でも、下記2つの日本発祥の料理動画レシピサービスが出展しておりました。


kurashiru(クラシル)

dely株式会社は、「70億人に1日 3回の幸せを届ける」をミッションに料理動画レシピサービスを運用。

kurashiru(クラシル)の公式サイト


私としたことが・・・kurashiruさんのブースを撮影し忘れてしまいました。


mogoo(もぐー)

管理栄養士やフードコーディネーターなどを中心とした社内の料理専門チームが独自に考案したレシピをもとに毎日配信。


mogoo(もぐー)の公式サイト


ファンとの交流やレシピの体感を目的に定期的に料理教室を開催し差別化を図っている。



DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)

「作りたい!が見つかるレシピ動画」をコンセプトに運営しているこちらの料理動画レシピサービスは、立ち上げわずが7ヶ月で120もの広告を獲得しました。

競合が多い市場内でもいち早いマネタイズ化ユーザー視点を追求した情報発信で大注目の料理動画レシピサービスです。

DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)ブース


筆者もユーザーとして、日常的に「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」を利用して、料理を作っているのですがこのサービスのおかげで憂鬱だった料理が「作りたい!」という自発的な気持ちにさせてくれ、今やお弁当を作り会社に持って行くまでに習慣が変わりました。笑


ユーザーとして、またWEBディレクターとして、DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)の魅力をお伝え致します!


料理動画レシピサービスならでは!ユーザーのポジティブな広告

「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」のすごいところは、アプリ立ち上げ後に「今日のおすすめレシピ」のような位置づけで自動で流れる提供料理動画レシピです。

雪見かぼちゃモンブラン


各商品メーカーさんの既存商品を用いて、料理動画レシピを紹介しているのですがユーザーのノイズにならずポジティブに視聴することができます。


このサービス根幹である「作りたい!が見つかるレシピ動画」を崩すことなく一部の工程として、PRの商材が紹介されているのでユーザーにとっては、押し売られている感覚はありません。

そして、その提供レシピ動画を視聴したユーザーが「作りたい!」と感じ、「料理」というゴールの材料として商品を買いに行くものですから売上に繋がりやすいのではないかと思いました。

実際に提供した商品の売上に関するデータは、出回っていないので事実情報はわかりませんがユーザー体験を見る限りの見解では、良い効果が得られているのではないか?と感じます。


ユーザーのニーズが考えられているレシピの選別

「フライパンでできる! 揚げないチキン南蛮」は、Facebookでの再生数146万回、いいね!は2万5000を超え、反響が高かった人気レシピの1つであります。


一人暮らしの身としては、「揚げ物」料理をしたあとに部屋中に広がる油の匂いが気になり、まず選択肢として除外されがちです。

このように「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」では、ユーザーのニーズを汲んだ料理レシピが選定され紹介されているのも人気の一つです。


「DELISH KITCHEN(デリッシュキッチン)」を運営する代表取締役 吉田さんは、「単発で再生回数の大ヒットを狙ってはいない。安定してファンの方に見てもらえるコンテンツを意識して作っている」とのことです。

そのため、料理つくるために必要な工程、材料、用具もシンプルを追求し、とことんユーザーに視点を合わせコンテンツを発信していることがわかります。


何より、情報を伝える手法が動画であることを武器に「順を終えば、誰でも理解ができ実践できる」のがコンテンツとして、最大の魅力です。


現在、料理動画レシピサービス以外にも情報を伝える手法の一つとして、動画やライブ配信はトレンドであり、業界も大注目しています。

「Ad:tech(アドテック)東京2017」では、この手法を取り込んだ多くのサービスを運営する企業が多く出展していました。


出展企業の一覧からもわかる!やっぱり増えているライブ配信サービス!

わたくしごとではございますが、自社のオウンドメディアにて「ライブ配信がキテいる!」といった主旨の記事を制作させて頂きました。

個人的に大注目のライブ配信サービスなのですが、「Ad:tech(アドテック)東京 2017」でも出展企業76社のうち17社が「動画・ライブ配信」に関するサービスを取り扱う企業でした。

「Ad:tech(アドテック)東京 2017」でも出展企業


メディアサイトからライブ配信代行事業、企画・動画制作、ライブ配信専用のレンタルスタジオまでさまざまな「動画・ライブ配信」に関連する企業が出展しておりました。

おでかけ動画マガジン「ルトロン」さんのブース


観光地や話題のスポット、現地で食べれるグルメなどについて動画で視聴することのできるメディアサイト。


TABI LABさんのブース


上記でもご紹介したTABI LABOさんは、自社の「ブランドスタジオ」でライブ配信代行サービスを開始。


ライブ配信については、出展企業以外の業界の動きを見てみても、自社メディアにライブ配信機能の取り込みをしたアプリやメディアが2017年の今年も増加した印象です。


フリーマーケットアプリ「メルカリ」が今年、ライブ配信機能を追加


CtoCからはじまったライブ配信サービスがBtoB、BtoC向けに介入してきたことで可能性の幅を広げ、動画については、新たなサービス・事業としてかたちを変え、効果を発揮する表現手法の一つとして進化し続けています。

来年、現在では想像できない新しいビジネスを我々が目にするであろうと、今から楽しみにしています。


参照記事

日本発レシピ動画「デリッシュキッチン」、快進撃の理由:運用7カ月で120超の広告記事を獲得

http://digiday.jp/publishers/how-delish-kitchen-get-popularity/